世の中には自分をすり減らしてまで他人を救いたがる人というのがいるけれど、きもい。シンプルに。

 

 

結局それは相手が誰であっても「他人のためにこんだけしんどい思いもできちゃう自分」が好きなだけであって、本当に相手のことを大切に思ってるということとイコールではないし、

得られるものがなかったとかいっているけれど、違う、あなたは現在進行形でめちゃくちゃになっている彼女に貢献する自分へのいじらしさを感じているはずだし、こんなふうになってもまだ彼女をかわいいと思う自分のどうしようもない感性も愛している。

得られたものがないだなんて嘘だ、彼女の破天荒さにつきあうことで、あなたは地味な妻がいるだけだった自分の人生をよりドラマティックにしようとしているし、それでも彼女ではなく妻を選んだ。

そして彼女のヒステリーや不安定さの「面倒」を見ながら、四六時中面倒を見ないといけない家族より少しは楽な心持ちで心配したり、転院の手伝いをしたりしている。

 

 

それは結局偽善という名の助けにはなるけれど、得られるものがない、なんて言ってのけるその厚顔無恥さ。自分の真意にも自分で気づいていないのか知らないけれど、そんな建前に包んだところでバレバレだ、プルダック麺春巻きかよってぐらい透け透けのおまえの欲望。ラッパーみたいにさせないでほしい。

わたしはあなたより40歳近く年下だけれど、自分の欲望をそんな歯触りのいいものにくるんで昇華したりなんてしない。

自分が他者に対して有能であると感じられる快感、自分の存在価値があるということ、お人好しであることを選択し続けているその見返り、そういう可視化したらぬるついているようなもんを「ご縁」なんて筆文字がぴったりな文字で収めるのはやめてほしい。

彼女がより必要なのはあなたのほうだ。彼女を媒介に自分の人生は山あり谷ありだと思いたいくせに、自分の人生に引き込んでしまったから、なんておまえはどこぞの村上春樹だよ、村上春樹はそんなチープな物言いなんてしないだろうけど。

引き込んだなんてちゃんちゃらおかしい、ふたつの人生が存在しているだけで、それ以上でも以下でもない、セカイ系エンドじゃあるまいし、生活は続いていくんだし、

 

 

しかしぼろくそに言えども、結論負担の分散という意味では助かってはいるので、いい。

永遠に彼女に中指立てているわたしではできないことをやってくれるからいい。

だがそれはそれとして、自分の欲望をゆるふわ化してる奴はきらいだし、そして結局どこまでいっても恋愛加点がつよい世界観もきらい。

人間愛を信じたい!よ~!!